ホスピスとはターミナルケアを施す施設
ホスピスとは、末期ガンやエイズなどの患者さんにターミナルケアを施す施設のことを言います。ターミナルケアと言うのは、終末期ケアのことを指します。完治する見込みの無い患者さんに対して、抗がん剤などの効果の強い薬を投与して延命治療をしたりせずに精神的に安らげるよう心のケアをします。
ホスピスでは主に、痛み止めを使って体の痛みを止めたり、痛みを和らげたり、カウンセリングを施していきます。ですから、医師よりも心理専門家が中心になって家族、ボランティアとが一体となってケアを行います。
時には、医者でも家族でもない第三者が患者さんにとって一番安らげる存在になることもあります。ホスピスでは歯科衛生士や医療ソーシャルワーカー・ヘルパーなど多岐に渡る職業の人がチームを組んで活動しています。この人達は、患者さんの散歩に付き添ったり、一緒に買い物に行ったりと様々な活動を行っています。主に雑用と呼ばれる業務になるのですが、最終的には患者さんの為になるという理由でボランティア活動をしているようです。
ホスピスには病院内病棟型、病院内独立型、在宅ホスピス、病院内緩和ケアチームなどがある
ホスピスには病院内でホスピスを行う病院内病棟型を始め、病院内独立型、在宅ホスピス、病院内緩和ケアチームなどいくつかの種類があります。 病院内緩和ケアチームは病院の中に緩和ケアを施す専門家をおき、緩和ケアを行っていきます。ちなみに、アメリカでは在宅ホスピスが主流になっています。
日本で最初に開設された緩和ケア病棟は、浜松市にある「聖隷三方原病院」ですが、ホスピスを目的とした、完全独立型の施設では「ピースハウス病院」が最初となります。
これまでホスピスを開設してきた団体は民間医療機関が多かったのですが、最近では公的な機関も進んで開設するようになりました。
厚生労働省の承認を受けているホスピスでは保険が適応されます
ちなみに、厚生労働省の承認を受けているホスピスでは、ケアに関わる医療行為などに保険が適応されます。入院の場合も個室料はかかりますが保険がききます。
ターミナルケアを考えている方の中で緩和ケア病棟がある場所を知りたいと思っている方も多いと思いますが、緩和ケア病棟は北海道から沖縄県まで全国各地に存在しています。そこでインターネットを利用すると、緩和ケア病棟のある施設の地図や最寄り駅などを簡単に調べることが出来ます。
また、「がん情報サービス」では、全国各地にある「緩和ケア病棟のある病院」を一覧で見ることが出来ますので詳しく知りたいと思っている方は一度検索してみると良いでしょう。